「豊後大野市 又井区の里地里山」が自然共生サイトに認定されました!

公開日 2025年12月19日

自然共生サイト認定ロゴ

令和7年12月16日に「豊後大野市 又井区の里地里山」が自然共生サイトに認定されましたのでお知らせいたします。

1. 自然共生サイトとは

だいだらポジー

2022年の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、生物多様性の損失を止めて回復へと導く「ネイチャーポジティブ」の実現が国際目標として掲げられました。日本ではその一環として、2030年までに陸域・海域の30%以上を保全する「30by30目標」が設定され、環境省は令和5年度から、民間などの取り組みにより生物多様性が守られている区域を「自然共生サイト」として認定する制度を開始しました。

さらに、令和7年4月には、こうした活動を法的に支える「地域生物多様性増進法」が施行されました。この法律により、企業やNPOが行う「増進活動実施計画」や、市町村が地域の多様な主体と連携して進める「連携増進活動実施計画」が、主務大臣によって認定される仕組みが整えられ、その計画の実施区域を「自然共生サイト」として登録しています。

2. 認定された「豊後大野市 又井区の里地里山」について

又井区画像

豊後大野市三重町井迫の又井区周辺は、水田が広がっているごく身近な里地・里山ですが、稲作による周期的・モザイク的な土地利用から、二次的自然に特有の生物相・生態系が成立し、その中に非常に高い生物多様性が保たれています。
このサイトの水田を管理している農事組合法人又井は、田んぼの生物多様性向上10年プロジェクトへ参加するなど、ネイチャーポジティブへの意識が高く、今後も水田の管理を通じた二次的な自然環境を維持し、それにより多様かつ希少な生物が生息している里地里山の生態系を維持していくことを今回の計画の目標としています。

3. 本計画の生物多様性の価値

「豊後大野市 又井区の里地里山」は、生物多様性を維持する区域として、以下の価値を認められました。

(1) 里地里山といった二次的な自然環境に特徴的な生態系が存する場としての価値

水田がサイトの大半を占め、その他は、ため池、二次林・人工林などでエリアが構成されています。稲作による周期的・モザイク的な土地利用が行われており、その結果としてアカハライモリ、オニヤンマなどが生息する二次的自然に特有の生物相・生態系が成立しています。

(2) 生態系サービス提供の場であって、在来種を中心とした多様な動植物種からなる健全な生態系が存する場としての価値

本サイトは、コメの生産を通じて維持されている二次的自然環境により、在来種を中心とした健全な生態系が成立しています(調査では、植物150種以上、動物100種以上がこのエリアで確認されています)。

(3) 希少な動植物の生息地または生育地としての価値

アカハライモリやオオイタサンショウウオ、オオミズムシなどといった水場や複数の生息域を必要としている希少な生き物が、サイトの里地里山環境で生息しています。

参考

●環境省HP 地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定 (令和7年度第2回)について

https://www.env.go.jp/press/press_01965.html

●独立行政法人環境再生保全機構HP 自然共生サイトについて

https://www.erca.go.jp/nature/shizenkyousei.html

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