本文へ移動

文字の大きさ:

背景色:

豊後大野市友好交流協定

公開日 2015年3月17日

最終更新日 2014年12月15日

共通の説話を通じて友好交流都市に

-豊後大野市と大韓民国益山(イクサン)市-

三重町に伝わる「真名野長者伝説」。同様の説話が益山市にもあり、その共通説話を通じて、旧三重町は益山市と文化面での交流を続けてきました。その交流が実を結び、平成17年8月22日、豊後大野市において韓国益山市と友好交流協定の調印式が行われました。
調印式には、芦刈豊後大野市長(当時)、蔡(チェ)益山市長(当時)らが出席。「地方自治体として長期的な視点に立って、国際的な枠組みの中で地域の発展を目指し、お互いの信頼関係のもと、誠実に交流事業を実施するものとする」などを内容とする協定書に調印しました。

調印に至るまでの経緯については、旧三重町が平成13年に立命館アジア太平洋大学(APU)と友好交流協定を結び、学生らが同町でフィールドワークや研究発表をするなど交流を進めてきたことに始まります。
研究・交流の中で、大韓民国出身の金賛會(キム チャンフェ)教授が、「町に残る『真名野長者伝説』は、益山市に伝わる百済時代の『武王説話』と酷似している。おそらく1,500年以上前、大和朝廷と百済の交流で、同じ起源を持つ説話が海峡を越えて両自治体に残ったのでは」との見方を紹介しました。
そのことを機に、それぞれの伝説研究者がお互いを行き来し、文化分野での交流を進めてきたことが今回の調印につながりました。

大韓民国全羅北道益山市

全羅北道(チョンラプクドウ)南西部に位置し、面積は約505㎢、人口は約282千人(202012月現在)
7世紀、百済の武王が創建したと伝えられている、韓国の石塔の中で最も大きくて古い弥勒寺址(ミルクサ)石塔(国宝)などが残っている由緒あるまちです。2015年には、益山の弥勒寺址、王宮里(ワングンニ)遺跡などを含め、周辺一帯の百済歴史遺跡地区がユネスコ世界遺産に登録されました。
また、益山は全国各地を繋ぐ便利な交通網と国家食品クラスターが造成された産業都市で、20154月には韓国高速鉄道、KTX湖南線(ホナムセン)が開通しました(ソウルまでの所要時間:約1時間)

真名野長者伝説

貧しい炭焼き小五郎が神のお告げで都から来た玉津姫と結ばれ、沢山の黄金を発見して真名野長者になったという言い伝えで、豊後大野市三重町内山にある蓮城寺は真名野長者が建てたものと伝えられています。
一方、益山市武王説話に登場するのは、炭焼きではなく薯(イモ)掘りの男ですが、善花姫が黄金を見せると「こんなものは薯掘りの場所にいくらでもある。」と男が答える部分など、真名野長者伝説と類似点がたくさんあります。

中学生から一般まで、幅広く草の根的な国際交流

-大韓民国釜山広域市機長(キヂャン)郡長安(チャンアン)邑(村)との交流-

旧清川村では、人材の育成と国際化する社会への対応等を目的として、国際交流事業を行ってきました。
清川村にとって最も身近で親睦の深い、またスポーツ交流(剣道)などでゆかりのあった、韓国釜山広域市機張郡長安邑(村)との交流に重点を置いて取り組んできました。
中学生は毎年、一般の方は隔年で行き来を行う「ホームステイ事業」は現在も行われ、互いの文化や生活の違いなどを身近に感じられる良いきっかけとなっています。
交流の成果は顕著に表れています。平成15年10月に韓国全土に著しい被害を与えた台風14号。甚大な被害を受けた長安邑に対し、清川村全体で50万円を超える義捐金が集まり、交流の成果が確認され、またその絆を深めました(当時韓国のマスコミでも「国境を越えた支援活動」ということで取り上げられました)。
また清川村で550年の歴史を有する御嶽(おんだけ)神楽。平成16年11月には長安邑で初の海外公演を果たし、1,000人以上もの観客に、日本の、そして清川村の文化を伝えることができました。
そのほかにも中学生同士の交流を契機に、その保護者同士で今なお交流が続いていたり、一般のホームステイ交流がその後も個人的に続くなど、清川村が当初から目指した「心の交流」といったものが形成されています。
これらの地道に、かつ長期にわたって形成してきた交流活動が、平成15年9月に交わされた「友好協力宣言」につながり、その後豊後大野市にも引き継がれています。

大韓民国釜山広域郡機張郡長安邑(村)


釜山広域市機張郡の北東部に位置する長安邑(村)は、故郷の趣と風景がある田園都市(都農複合地域)として発展しています。交通の要衝でもあり、釜山・蔚山高速道浪網を構築しています。
全地域が開発制限区域に指定されていましたが、2000年度の開発制限区域解除により、観光及び田園休養都市としてのさらなる発展が期待されています。観光地として林浪(イムラン)海水浴場、佛光山(プルカンサン)都市自然公園、長安寺などがあります。

芸術を介した友情と信頼

-東京都台東区との友好都市の締結・交流-

朝倉文夫が生前の61年間を暮らした東京都台東区と、昭和62年12月10日に友好都市を締結しました。
調印式では、「朝倉芸術を介した友情と信頼で、さらに友好を深め活力に満ちた豊かな地域づくりを誓います」と宣言。友情の絆がしっかりと結ばれ、現在文化交流や人的交流、物産交流などを行い、友好を深めています。
これらのこと全てが、先人文夫が介したものにほかなりません。

旧朝地町と台東区との交流事業一覧(主なものを掲載)

朝地町と台東区との交流事業一覧
昭和62年12月10日 朝地町・台東区友好都市提携宣言
平成3年3月 朝倉文夫記念公園開園(台東区協賛)
平成6年7月 上野夏祭り深山流神楽公演(深山神楽座)
平成7年7月 上野夏祭り深山流神楽公演(青年神楽座)
平成8年7月 上野夏祭り深山流神楽公演(若宮神楽座)
平成9年7月 上野夏祭り深山流神楽公演(青年神楽座)
平成10年7月 台東区小学生ホームステイ交流招致
平成15年7月 朝地小児童による台東区ホームステイ訪問
平成16年7月 朝地小児童による台東区訪問
  • 豊後大野市友好交流協定締結の状況
  • 東京都台東区:昭和62年12月(旧朝地町)
  • 中華人民共和国湖北省荊州市荊州区:平成6年9月(旧三重町)
  • 大韓民国釜山広域市機張郡長安邑:平成15年9月(旧清川村)
  • 大韓民国全羅北道益山市:平成17年8月(豊後大野市)

お問い合わせ

まちづくり推進課 
電話:0974-22-1001