本文へ移動

文字の大きさ:

背景色:

国民年金の給付の種類

公開日 2015年2月6日

最終更新日 2023年5月17日

 国民年金から支給される基礎年金は、次の種類の給付があります。

 また、第1号被保険者の独自給付としては、次の種類の給付があります。

老齢基礎年金

 老齢基礎年金は、原則として65歳から受けられる年金です。

受給するための要件

 平成29年7月31日以前までは、次の期間の合計が25年以上あることが必要でした。
 平成29年8月1日からは、資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりました。

  1. 国民年金の保険料を納めた期間
  2. 第2号被保険者期間
  3. 第3号被保険者期間
  4. 保険料の免除期間(一部未納を除く)
  5. 昭和36年4月から昭和61年3月までの厚生年金などの加入期間
  6. 任意加入期間や合算対象期間(カラ期間)

合算対象期間(カラ期間)
 年金額には反映されませんが、受給資格期間として算入することのできる期間を合算対象期間といいます。以下のような期間が合算対象期間となります。

いずれも20歳以上60歳未満で、
(1)昭和36年4月から昭和61年3月までの間に、厚生年金・共済組合などの被用者年金に加入されていた方の配偶者が国民年金に任意加入しなかった期間
(2)昭和36年4月から平成3年3月までの間に、学生だった方が任意加入しなかった期間
(3)昭和36年4月以降、厚生年金などから脱退手当金を受給した期間
(4)昭和36年4月以降、海外に居住していた日本国籍の方が、任意加入しなかった期間
※これ以外にも合算対象期間となる期間がありますので、受給資格期間の確認については大分年金事務所へご相談ください。

年金額(令和5年度)

満額 795,000円

※昭和36年4月以降、国民年金に加入できる年数について、全ての保険料を納めた場合の金額です。保険料を納めた期間が加入可能年数に満たない場合は、その不足分だけ減額になります。

※ただし、平成21年3月以前は、全額免除は6分の2、4分の1納付は6分の3、半額納付は6分の4、4分の3納付は6分の5にてそれぞれ計算されます。
※加入可能年数は、大正15年4月2日以降昭和2年4月1日以前に生まれた方については25年に短縮されており、昭和2年4月2日以降昭和16年4月1日以前に生まれた方については生年月日に応じて26年から39年に短縮されています。

支給の繰上げ

 老齢基礎年金は原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取ることができます。ただし、繰上げ支給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません。なお、原則として老齢基礎年金と老齢厚生年金は同時に繰上げ請求する必要があります。

減額率=0.5%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数

請求時の年齢 0ヵ月 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヶ月 7ヵ月 8ヵ月 9ヵ月 10ヵ月 11ヵ月

繰上げ減額率早見表

60歳

30.0 29.5 29.0 28.5 28.0 27.5 27.0 26.5 26.0 25.5 25.0 24.5
61歳 24.0 23.5 23.0 22.5 22.0 21.5 21.0 20.5 20.0 19.5 19.0 18.5
62歳 18.0 17.5 17.0 16.5 16.0 15.5 15.0 14.5 14.0 13.5 13.0 12.5
63歳 12.0 11.5 11.0 10.5 10.0 9.5 9.0 8.5 8.0 7.5 7.0 6.5
64歳 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5

※昭和16年4月1日以前に生まれた方について
 老齢基礎年金の繰上げ請求は年単位で計算され、請求月の翌月分から減額された年金が支払われます。

繰上げ請求する際の注意事項

  1. 老齢年金を繰上げ請求すると、繰上げする期間に応じて年金額が減額されます。生涯にわたり減額された年金を受給することになります。
  2. 繰上げ請求すると、請求した日の翌月分から、年金が支給されます。
  3. 老齢年金を繰上げ請求した後は、繰上げ請求を取消しすることはできません。また、国民年金の任意加入や、保険料の追納はできなくなります。
  4. 共済組合加入期間がある場合は、共済組合から支給される老齢年金についても、原則同時に繰上げ請求することとなります。繰上げ請求すると、厚生年金基金から支給される年金も減額される場合があります。
  5. 65歳になるまでの間、雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付が支給される場合は、老齢厚生年金の一部または全部の年金額が支給停止となります。(老齢基礎年金は支給停止されません。)
  6. 厚生年金保険に加入した場合のほか、国会議員や地方議員になった場合には、給与や賞与の額に応じて、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となる場合があります。(繰り上げ請求した老齢基礎年金は支給停止されません。)
  7. 繰上げ請求した老齢年金は、65歳になるまでの間、遺族厚生年金や遺族共済年金などの他の年金と併せて受給できず、いずれかの年金を選択することになります。
  8. 繰上げ請求した以後は、国民年金の寡婦年金は支給されません。寡婦年金を受給中の方は、寡婦年金の権利がなくなります。
  9. 繰上げ請求した以後は、事後重症などによる障害基礎(厚生)年金を請求することができません。(治療中の病気や持病がある方は注意してください。)
  10. 老齢厚生年金の繰上げ請求をした場合は、厚生年金保険の長期加入者や障害者の特例措置を受けることができなくなります。
  11. 老齢厚生年金や退職共済年金を受給中の方が繰上げ請求すると、これらの年金に定額部分の支給がある場合は、定額部分は支給停止されます。

支給の繰下げ

 老齢基礎年金は、65歳で受け取らず66歳以降75歳まで※の間で繰り下げて増額した年金を受け取ることができます。繰り下げた期間によって年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。なお、老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げすることができます。また特別支給の老齢厚生年金は「繰下げ制度」はありません。特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢に達したときは速やかに請求してください。
※昭和27年4月1日以前生まれの方は(または平成29年3月31日以前に老齢基礎(厚生)年金を受け取る権利が発生している方)は繰下げの上限年齢が70歳(権利が発生してから5年後)までとなります。

増額率=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数

請求時の年齢 0ヵ月 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月 7ヵ月 8ヵ月 9ヵ月 10ヵ月 11ヵ月
繰下げ増額率早見表
66歳 8.4 9.1 9.8 10.5 11.2 11.9 12.6 13.3 14.0 14.7 15.4 16.1
67歳 16.8 17.5 18.2 18.9 19.6 20.3 21.0 21.7 22.4 23.1 23.8 24.5
68歳 25.2 25.9 26.6 27.3 28.0 28.7 29.4 30.1 30.8 31.5 32.2 32.9
69歳 33.6 34.3 35.0 35.7 36.4 37.1 37.8 38.5 39.2 39.9 40.6 41.3
70歳 42.0(以降同じ)

※昭和16年4月1日以前に生まれた方について
 老齢基礎年金の繰下げ請求は年単位で計算され、請求月の翌月分から増額された年金が支払われます。

繰下げ請求する際の注意事項

  1. 加給年金額や振替加算額は増額の対象になりません。また、繰下げ待機期間(年金を受け取っていない期間)中は、加給年金や振替加算を受け取ることができません。
  2. 65歳に達した時点で老齢基年金を受け取り権利がある場合、75歳に達した月(75歳の誕生日の前日の属する月)を過ぎて請求を行っても増額率は増えません。増額された年金は、75歳までさかのぼって決定され支払われます。昭和27年4月1日以前に生まれた方は、70歳に達した月までとなります。
  3. 日本年金機構と共済組合等から複数の老齢厚生年金(退職共済年金)を受け取ることができる場合は、すべての老齢厚生年金について同時に繰下げ受給の請求をしなくてはいけません。
  4. 65歳の誕生日の前日から66歳の誕生日の前日までの間に、障害給付や遺族給付を受け取る権利があるときは、繰下げ受給の申出ができません。ただし、「障害基礎年金」または「旧国民年金法による障害年金」のみ受け取る権利がある方は、老齢厚生年金の繰下げ受給の申出ができます。
  5. 66歳に達した日以降の繰下げ待機期間中に、他の公的年金の受給権(配偶者が死亡して遺族年金が発生した場合など)を得た場合には、その時点で増額率が固定され、年金の請求の手続きを遅らせても増額率は増えません。このとき、増額された年金は、他の年金が発生した月の翌月分から受け取ることができます。
  6. 厚生年金基金または企業年金連合会(基金等) から年金を受け取っている方が、老齢厚生年金の繰下げを希望する場合は、基金等の年金もあわせて繰下げとなりますので、年金の支払元である基金等にご確認ください。
  7. このほか、年金生活者支援給付金、医療保険、介護保険等の自己負担や保険料、税金に影響する場合があります。
  8. 繰下げ請求は、遺族が代わって行うことはできません。繰下げ待機中に亡くなった場合は、遺族の方から未支給年金の請求が可能な場合は、65歳時点の年金額で決定したうえで、過去分の年金額が一括して未支給年金として支払われます。ただし、請求した時点から5年以上前の年金は時効によりうけとれなくなります。

障害基礎年金

 障害基礎年金は、国民年金被保険者中に初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(初診日)がある病気やけがで、政令で定める1級または2級の障害の状態に該当する方が受けられる年金です。

初診日

 障害の原因となった病気やけがの初診日が、次のいずれかの期間にあることが必要です。

  1. 国民年金加入期間
  2. 20歳前の未加入期間
  3. 60歳以上65歳未満の未加入期間(国内に住んでいる方のみ)※老齢基礎年金を繰上げ受給している方を除く

※初診日が厚生年金・共済組合加入期間中にある場合は障害厚生年金・障害共済年金が受けられることがありますので、年金事務所・各共済組合までご相談ください。また、第3号被保険者期間中についても大分年金事務所でご相談ください。
※初診日が65歳以降にある場合は、障害基礎年金は請求できません。

受給するための要件

 次の1から3のすべての要件を満たしているときは、障害基礎年金が支給されます。

  1. 障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの間にあること。
    ・国民年金加入期間
    ・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間
  2. 障害の状態が、障害認定日(障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日)に、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。
  3. 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること。ただし、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。また、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合には、納付要件は不要です。

年金額(令和5年度)

1級 993,750円
2級 795,000円

子の加算

 受給者によって生計を維持されている子がいる場合は次の額が年金額に加算されます。平成23年度から受給権を取得した後に子を扶養するようになった方にも加算があります。(「子」とは、18歳になる年度の末日までの子、または20歳未満で1級・2級の障害のある子のことです。)

1人目・2人目 各 228,700円
3人目以降      各   76,200

特別障害給付金

 国民年金への加入が任意だったため任意加入していなかった期間中に初診日があり、現在、障害基礎年金の1級または2級に該当する障害の状態にある方を対象に給付金を支給する制度です。

対象となる方

  1. 昭和61年3月以前に国民年金の任意加入の対象となっていた被用者年金制度等(厚生年金、共済組合等の加入者)の配偶者
  2. 平成3年3月以前に国民年金の任意加入対象であった学生

給付金額(令和5年度)

1級 53,650円(月額)
2級 42,290
円(月額)

遺族基礎年金

 遺族基礎年金は、国民年金に加入していた方が死亡したときに、その方に生計を維持されていた子のある配偶者または子が受けられる年金です。

遺族基礎年金を受けることができる遺族

 子のある配偶者、または子
 ※子とは18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級が1級または2級の状態にある方をさします。

受給するための要件

 次の1から3のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に遺族基礎年金が支給されます。

  1. 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
  2. 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
    (1)死亡日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること
    (2)死亡日が平成38年3月31日までにある場合は、死亡日の属する月の前々月までの直近の1年間に保険料の未納がないこと
  3. 老齢基礎年金の受給権者、または受給資格を満たした方が死亡したとき

年金額(令和5年度)

 遺族基礎年金の年金額は定額で、次のとおりです。

子の人数 基本額 加算額 合計
配偶者が受ける場合
1人 795,000円 228,700円 1,023,700円
2人 795,000円 457,400円 1,252,400円
3人 795,000円 533,600円 1,328,600円
子の人数 基本額 加算額 合計
子が受ける場合
1人 795,000円 - 795,000円
2人 795,000円 228,700円

1,023,700円

3人 795,000円 304,900円 1,099,900円

※子が4人以上のときの加算額は、1人につき76,200円が加算されます。

付加年金

 付加保険料(月額400円)を納付した期間に応じて、老齢基礎年金に上乗せして支給されます。

年金額

年金額(年額)200円×付加保険料納付月数

寡婦年金

 寡婦年金は、死亡日の前日において国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間および国民年金保険料免除期間が10年以上ある夫が亡くなったとき、その妻が60歳から65歳になるまでの間支給されます。

受給するための要件

  次のすべての条件を満たす妻に支給されます。

  • 夫によって生計維持されていた
  • 10年以上継続して婚姻関係がある(事実上の婚姻関係を含む)
  • 夫が老齢基礎年金または障害基礎年金を受けたことがない

※妻が老齢基礎年金を繰上げ受給している場合は支給されません。

年金額

 夫が受けられるはずだった老齢基礎年金額の4分の3

死亡一時金

 第1号被保険者として保険料を納付した期間が3年以上ある方が死亡したとき、生計を同じくしていた遺族が受けられる一時金です。

死亡一時金を受けることができる遺族

 死亡した方と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
 ※受けられる順位もこの順になります。

受給するための要件

 次のすべての条件を満たす遺族に支給されます。

  • 死亡した方が、老齢基礎年金または障害基礎年金を受けたことがない
  • 遺族が、遺族基礎年金の支給を受けられるときは支給されません
  • 妻が寡婦年金を受けない
    ※妻が寡婦年金を受けられる場合は、どちらか一方を選択します。

支給額

保険料納付済期間 金額
死亡一時金の額
3年以上15年未満 120,000円
15年以上20年未満 145,000円
20年以上25年未満 170,000円
25年以上30年未満 220,000円
30年以上35年未満 270,000円
35年以上 320,000円

※保険料を4分の3免除された期間は4分の1、半額免除された期間は2分の1、4分の1免除された期間は4分の3の月数で計算します。(それぞれ残りの保険料を納めている必要があります。)
※付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は、8,500円が加算されます。
※死亡一時金を受ける権利の時効は、死亡日の翌日から2年です。

短期在留外国人の脱退一時金

 第1号被保険者として保険料を納付した期間が6ヵ月以上(または厚生年金の被保険者期間が6ヵ月以上)ある外国人が、帰国したときに受けられる一時金です。

受給するための要件

 次のすべての条件を満たす方に支給されます。

  • 日本国籍を有していない
  • 公的年金制度(厚生年金保険または国民年金)の被保険者でない
  • 老齢年金の受給資格期間(厚生年金保険加入期間等を合算して10年間)を満たしていない
  • 障害基礎年金などの年金を受ける権利を有したことがない
  • 日本国内に住所を有していない
  • 最後に公的年金制度の被保険者資格を喪失した日から2年以上経過していない

※日本と年金通算の社会保障協定を締結している相手国の年金加入期間がある方は、一定の要件のもと年金加入期間を通算して、日本および協定相手国の年金を受け取ることができる場合があります。ただし、脱退一時金を受け取ると、脱退一時金を請求する以前の年金加入期間を通算することができなくなりますので、ご注意ください。

※詳しくは、大分年金事務所へご相談ください。

お問い合わせ

市民生活課 国保年金係
電話:0974-22-1001【内線2128】